AGA治療を続けているのに、
- 「最初はハリコシが出るのに、また弱くなる」
- 「3ヶ月くらいで元に戻る気がする」
- 「もしかして難治性AGA?」
このような“効き目の波”に不安を感じる方は少なくありません。
知恵袋でも、18歳から治療を続けている22歳男性が、フィナステリド→デュタステリド→ミノキシジル併用にもかかわらず、効果が安定しないと悩む相談が投稿されています。
本記事では、このケースを医学的視点から整理し、「本当に難治性AGAなのか」を冷静に解説します。
知恵袋の相談内容(要約)
相談者の状況
- 22歳男性
- 18歳からフィナステリド開始
- ここ1年半はデュタステリド
- ミノキシジル内服は約3年
- 服用すると一時的にハリコシ改善
- 約3ヶ月で再び透け感が出る
- 薬の種類も定期的に変更
非常に重要なポイントがいくつか含まれています。
結論:本当の「薬の耐性」の可能性は低い
まず最も誤解されやすい点です。
👉 フィナステリドやデュタステリドに明確な耐性がつくという医学的根拠は現在乏しい
つまり、
- 急に薬が効かなくなる
- 数ヶ月で無効化される
という現象は、典型的な薬剤耐性のパターンとは一致しません。
なぜ「効いたり戻ったり」に感じるのか
このケースで最も可能性が高いのは、以下の複合要因です。
① AGAはそもそも進行性
5α還元酵素阻害薬(フィナ・デュタ)は、
👉 進行を抑える薬
であり、完全に止める薬ではありません。
若年発症(10代後半〜20代前半)のAGAは進行力が強く、
- 抑制 < 進行
になる局面が出ることは臨床上あります。
② 毛周期による見た目の波
毛髪にはヘアサイクルがあります。
- 成長期
- 退行期
- 休止期
この周期の影響で、実際には治療が効いていても、
- ハリコシが出る時期
- スカスカに見える時期
が数ヶ月単位で揺れることは珍しくありません。
👉 特に「3ヶ月前後の波」は臨床的にもよく見られます。
③ 薬を頻繁に変更している影響
今回の相談で非常に重要なのがここです。
補足より:
- 3ヶ月ごとに薬の種類変更
これは評価を難しくする大きな要因です。
AGA治療は本来、
👉 同一条件で最低6〜12ヶ月評価
が基本です。
短期間で変更を繰り返すと、
- 本当に効いているのか
- 自然変動なのか
- 初期反応なのか
が判別不能になります。
難治性AGAの可能性はある?
結論としては、
👉 現時点では断定困難
です。
難治性AGAを疑う一般的な目安:
- 標準治療を12ヶ月以上継続
- DHT抑制薬+ミノキシジル併用
- それでも明確な進行持続
今回のケースでは、
- 薬変更が頻繁
- 評価期間が分断
のため、純粋な治療反応がまだ見えていない可能性があります。
つむじ(頭頂部)は比較的反応しやすい部位
補足で「つむじ」とのことですが、医学的には:
- 生え際:反応が弱い傾向
- 頭頂部:比較的反応しやすい
とされています。
そのため、もし頭頂部で明確な進行が続く場合は、
- AGA以外の脱毛
- びまん性脱毛
- 頭皮環境要因
の鑑別も一度検討する価値があります。
現実的に見直すべきポイント
① 同一レジメンで最低6〜12ヶ月固定
まず最優先です。
👉 頻繁な薬変更は評価を狂わせます。
② 写真条件を完全固定
- 同じ照明
- 同じ角度
- 同じ髪の長さ
見た目のブレを除外することが重要です。
③ 必要なら専門外来で再評価
以下の場合は一度精査推奨:
- 明らかな進行持続
- 頭頂部が反応しない
- 若年発症で進行が強い
まとめ
- ✔ AGA薬に明確な耐性がつく根拠は乏しい
- ✔ 3ヶ月周期の見た目変動は珍しくない
- ✔ 頻繁な薬変更は評価を困難にする
- ✔ 現時点で難治性AGAと断定は早い
- ✔ まずは同一条件で6〜12ヶ月固定が重要
AGA治療は短距離走ではなく長期の経過戦です。
焦って薬を動かすより、まずは条件を固定して経過を正確に評価することが、最も確実な次の一手になります。


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